第5回 街道塾大阪2011。
今回は、合評の前に、国立国際美術館で開催中の「オン・ザ・ロード 森山大道 写真展」へ。
美術館内では、もちろん喋れないので、会場を出たあと、尾仲さんから当時の貴重な話など、色々伺いました。
以下、挙がった話題、気になった言葉を抜粋して掲載します。「」内は尾仲さんの発言。但し、会話の流れであったり、特定の写真を前にされてお話頂いた内容であることに留意願います。
木澤さん
「こだわっていても、いじった風に見せないほうがいいと思うんですよ。極力、素人ぽく見せたほうが面白い。面白いか分からないくらいで」「写真されて、こう見せられると、『あー、面白いのか』。この辺の微妙さかな」「本人の意志とは関係なく懐かしくなっていく『写真の宿命』」
高倉さん
「非常に画面構成に気を遣っている、どういう状況で、て思って説明的(紹介的)に構成しちゃうんだけど、インパクトが弱くなってしまう。『うまくおさめてやろう』それを感じさせないで、ファーストインプレッションでポーンと撮ってみたらどうか」「1枚で完成させるんじゃなくて、何枚かで人にみせていくという見せ方でもいいんじゃない。時間と場所を超えて、並ぶ。それが写真の面白さの一つだから」
中川さん
中川さん「どう選んでよいかわからない」
(大量のL判をひと通り全部目を通したあと、チョイス)
「自分が展示をやるときに、どう見せたいか。どれくらい出すかとか」「生活感みたいなものとか、この辺いれるとずいぶんイメージ変わっちゃうんだけど、姿を入れるか入れないか」「心象的なものじゃなく、具体的・肉体的なもので長年使われている手の感触のようなものが出てくるといいんじゃないか」「モノクロなんで、どういうトーンで焼くかで決まっちゃうんで、物に語らせるほうが伝わるだろうな。重く焼くんじゃなくて、質感が出るような、しっとり」
久保さん
「吊り橋シリーズは、人が居たり、町があったりすると、雰囲気がでてくるが、なにもないとこの吊橋をよく見せるのは難しいだろうね」「どのアングルから、どの時間の光で撮ると、かっこいいか」
三上さん
「ムードとか雰囲気と関係なく、写真で切り取っていく撮り方が面白いんじゃないかな。かといってなんでもいいのだというわけではなく、もうわかってることはやらない」「(何枚かチョイスし)この枚数くらいで絞るとそういうのが見えてくる」「同じところで、同じ道具使いながら、自分なりの新しい見せ方を意識的にやってるとこを見せる」☆距離感/共通した見え方
このあたりから、残り時間の都合で、まいていきます。
吉村さん
「一見なんでもないんだけど、確信犯的に写真をとっている。実際に、こうやってみると強くなる」「リー・フリードランダーみたいだね。意識的に縦やってみてよ」
奥井さん
ブータン
「なるべく普通ぽい旅行じゃない写真をとろうとするけど、なかなかむつかしいわな」「そのまま撮ってみてもいいんじゃない」
南さん
「大きな風景の中にちょこちょこっとポイントになる人がいるのが面白いと思うんだよね」「役者がいるという、こういう書割的な撮り方が有効だと思うんだよ」
宮崎さん
「どう選ぶか、何を選ぶかてのは、自分が何に興味があるかということ。それを人に見せるということ。写真に自分が何を求めるか」「あるけどないもの、と、ある写真」「気持ちを託す写真、だからこそ具体性がほしいんだね」
合評後は、大阪・帝塚山にある、ギャラリーライムライトさんへ、ギャラリー街道メンバーでもある鈴木郁子さんの個展へ行く予定でしたが、私はNADARの搬入のため、ここで離脱。ん〜、残念!
次回8月は、大阪・街道塾と東京・街道塾の合同合宿in清水です!
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